Chapter48. 「先生お大事にしてください!ゆっくり休んだ方が良いですよ!次の授業も頑張ってくださいね!小学4年生男子の優しさに涙。」「英検対策・中学受験・高校受験・清田区学習塾」
月曜日15:30、これから授業だって時に限って、頭痛のピークが来る。
熱でも風邪でもないのに、頭痛が止まらない、おまけに左まぶたが1週間ずっと痙攣を起こしている、、しかも、蓄膿のような症状で顔全体が痛み、おまけに目が痒くなり、目が開かなくなってくる。
こりゃまいったなと思うがやるしかない、とりあえず気合を入れ直そうとコーヒーを飲んで気持ちを切り替える。
16:00「シャー!!」とタイヤが滑る音が聞こえると同時に、元気一杯の小学4年生男子が「こんにちは!」と教室に入ってくる。
「おはよう!!」「今日も絶好調だね〜」、学校楽しかったかい?と聞く。
「まあまあかな」から始まり、学校での話や友人関係の話、最近の出来事を全て教えてくれる。
「先日、800円分買い食いしてお母さんに怒られた!」と嬉しそうに話す生徒。
「そっか!たまには買い食いしたいよな〜」「でも、800円は高くない?」とツッコミを入れながら笑って話をする。
その後、先週の宿題を確認しながら授業スタート。
指差し確認で間違えた箇所を訂正しながら、正しい答えを導き出す。
今日はスムーズにレッスンが進む、私の頭痛も大分落ち着いてきた
「いい感じに治ってきたな」と思い立ち上がった瞬間に、脳に電流が走ったような頭痛が襲ってくる.それと同時にまぶたの痙攣が始まる。
「まいったな」生徒には悟られないようになんとか、すました顔で笑顔でレッスンを進めるが、
「先生、大丈夫ですか?」、、
申し訳ない気持ちで胸が締め付けられる、
何があっても85分の授業を全身全霊で行うと決めているが、生徒にはいつもと何かが違うと感じ取られてしまったようだ。
「先生、蓄膿の症状で鼻水が詰まってるけど、大丈夫だよ!」と伝えると
その直後、「先生、ゆっくり休んだ方が良いですよ!なんなら授業終わったらすぐに病院行った方が良いですよ!僕も胃腸炎の時4回吐いてヤバかったので!」と声をかけてくれる。「ありがとうね!大丈夫だよ、よし!一回休憩するか!」と二人で抹茶ラテを飲んでホット一息。
いつもは、授業の途中でソワソワして、落ち着きがなくなる生徒が、今日は私の顔を真っ直ぐに見つめて、ソワソワしないで、ちゃんと話を聞いて説明も全て聞きながら授業を受けている。「気使わせてしまって、申し訳ないな」と反省。
それでもレッスンはスムーズに進んで行く。
小学4年生で「比較級〜er than、最上級the ~est、原級as~as」の文を学んでいるのは大したもんだ。ちょうど中学2年生の後半で習う分野である。
しっかりと説明も聞いてくれて、ミスも少ない。なんとなく今日は私に手間をかけさせんと、一度の説明でしっかりと理解をしようとしてくれる、
こんなに生徒が真剣に取り組んでくれるなら、たまには頭痛に襲われてみるのも悪くないなと思う。
その後、レッスンが終わり、お母さんがお迎えに参上。
今日もお母さんと仲良く話す生徒を横目に宿題を作る。
お母様との話題は先日の英検へ.オンラインレッスンに参加している女の子凄いですよねとの話題も上がり、次は〜君も挑戦しましょう!と話をする途中で「自信がない」という生徒。
大丈夫、こないだも他の生徒に行ったけど、「自信なんていらないのが英検」
コツコツ積み上げていけば必ず合格を手にすることができる。
私もお母さまも必死になって、生徒に大丈夫だよと伝える。
その後玄関先まで生徒を見送り、生徒が「先生、お大事になさってくださいね」「マスクつけて、ガスマスクつけて教室きた方が良いですよ」とアドバイスをもらう。
「わかった、先生ガスマスクつけて、ゴーグルつけて授業するは!」と笑顔で返してバイバイ。
オンラインレッスン でもいつも最後に「先生、次の授業も頑張ってください」と声をかけてくれる生徒。いつもは学校でのヤンチャな話ばかりだが、根が優しく、良い男である。
生徒の背中を見送り、教室に入ると、再度頭痛が襲ってくる。
こりゃ、今日ヤバイな、
2本目以降のレッスンは本調子で出来ないと悟り、すぐに他の生徒に本日閉店と振替のご連絡。本当に申し訳ございませんでした。
今日はゆっくり寝よう。