「大丈夫、君は一人じゃない。先生はいつでも君の味方だから任せとけい✌️」
一日一日があっという間に過ぎ去り、毎日教室のドアを開ける生徒一人ひとりと会って思う。
小学校低学年くらいまでの子は、今日は少しばかりいつもよりテンション高いな〜とか今日は不機嫌だな〜などそんなくらいだが、小学校3年生以上、中高生は気分や雰囲気に波がある。
無言で教室に入ってくる、テンションMAXで入ってくる、気付いたら目の前にいるなど、まあ10人いれば10人が違う気分で、「お?」今週は何かあったか〜なんて思ってしまう。
授業の合間も生徒の顔つきや目の動き、声のトーン、全てを目の前で感じながら授業を行い、生徒の気分の上がり下がりを感じ
目の前にいる生徒の心の動き、鼓動さえも聞こえて来る、そんな時間が授業だ。
最近は一足早く北海道は夏から秋に変わったせいか、心なしに生徒の雰囲気、心が落ち着いたようだ。
夏の陽気な弾けた感覚から、ふと目が覚めて、現実を目の当たりにしている。そして、自分という人間とまた向き合い、厳しい寒さに備える冬支度を始める時が来た。
季節の変わり目は何か大切な事を教えてくれているのかもしれない。
そして、今時期は悩みの多い生徒が多い。
夏が終わり、ふと現実を見ると、つい最近までは手が届きそうだと思っていたものが遠くに感じる。
高校受験が良い例かもしれない、中三の夏頃まではなんとなく「ここの高校行きたいな〜」なんて思いながら過ごすが、突如として現実を突きつけられる時が来る。
そして、その現実を痛感した時に苦しくなってしまい、つい楽な方へと身を流してしまいそうになる。
しかし、一つ心に刻んで欲しい、今、苦しいのは自分だけではないって事を。
世の中には様々な不安や問題を抱えている生徒がいる。
今、自分の本当の気持ちさえも誤魔化して楽な方に行こうとしている生徒がいる。
今、理想と現実の狭間で進路に迷って苦悩している生徒がいる。
今、自分ってなんだろうと思い悩んでいる生徒がいる。
今、お金の価値観に気づき少しずつ貯金を始めた生徒がいる。
今、親や友人のありがたみに気づき「ありがとう」が言えるようになった生徒がいる。
今、友達関係で悩み、心の声を必死になって出したい生徒がいる。
今、親がいない、お金がないという理由で生きるのに必死でいつか乗り越えたいともがいている生徒がいる。
今、いじめや家庭内暴力、様々な問題を抱え学校に行けずに真っ暗な部屋で一人で震えている生徒がいる。
今、本当は優しいのに自分の言葉をうまく表現できず、思春期で苦しんでいる生徒がいる。
今、言葉の暴力や陰湿ないじめに耐えて苦しみ、大切な命を断とうと思っている生徒がいる。
今、初めて好きな人が出来て、愛ってなんだろうと分かろうとしている生徒がいる。
今、本気で自分の弱さと戦って今の自分を乗り越えようとしている生徒がいる。
世の中には本当にいろんな生徒がいる。
先生はたくさんの生徒を見てきた。
父親が亡くなってしまった生徒
母親が病気で寝たきりの生徒
反抗期で本当の自分を見失いかけた生徒
家庭から逃げ出した生徒
海外に行けば、路上で寝ている幼い子、外国人にお金をたかる中学生
犯罪を行い、法律を犯す中高生
家族のために朝から働く未成年の子たち
あげればキリがないほどに、様々な生徒や子供と向き合ってきた。
悔しいし悲しいが先生は全てを解決することは出来ない、そして自分の力のなさを毎回痛感するんだ。
それでも、今、君たちと本気で向き合う覚悟がある。
最後に、
その眩しい最高な笑顔で本当の自分を大切に前向きに歩んで欲しい。
そして、乗り越えられない壁が目の前に立ち塞がった時は、一緒にどうやって乗り越えるか考えよう。
もしも、何かで思い悩んでやりきれない時は、先生に言ってこいよ、なんでも相談乗るし受け止める。答えが出なくても人と話して楽になることもある。
最後に。
悲しいことにまた戦争が始まった国がある。
日本にいる僕たちはどう生きる?
武器や暴力ではなく、一本のペンが世界を平和に導く。
きっとこれが学ぶって事なんだと思う。