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Chapter 33.「教育こそが生きる道。元不良から学習塾へ。」英検対策・中学高校受験対策・学習塾

休みくらいは昼からnetflixでも見ながらセコマの安い赤ワインを飲みたいが、50歳過ぎたらいずれそうなるかなと夢を描き、昼過ぎからパソコンを開いて、今日はどんな内容でレッスンしようか?と一人で考える。

パワーポイントを見つめながら資料を作り、手を動かし続け3時間。

ようやく今日の英文法のレシピが出来上がり、あとは生徒と一緒に料理するだけ。

身支度を整えて誰も来ない教室に向かう。うちの教室をGoogleで調べても今日は定休日。教室の鍵を開けて、「今日もさむいな」、、と思いながらストーブに火をつけてインスタントコーヒーで一服。

P.M 18:00 第一回目の英検5級オンラインレッスンスタート!

ZOOMを開いて生徒の入室を待つが「誰も入ってこない、、」

おいおい、マジかよ!20分たっても誰も入ってこない、

自分に言い聞かせる、「あと5分待とう。」しかし、5分後もZOOMの画面には自分の顔が映るだけ。内心では、「うちの英検5級組はどうなってんだよ、マジかよ。」と思いながら気持ちを切り替えて請求書作りを行う。

P.M19:00 第二回目の英検4級オンラインレッスンスタート

ZOOMを開く前からPCに通知が入る。〇〇さんがZOOMに参加しました。お〜!さすが英検4級組は本気だなと思うが出席率は悪い、、。それでも参加する生徒を相手に手を抜く訳にはいかない。こっちが本気でやるから生徒も私を信じてついて来てくれると信じている。適当さや甘えは見透かされる。

そして、次回の英検で絶対に受からせる強い信念と、多少のジョークを交えながらレッスンを行う。なんだかんだでテンポよく進め20分のリーディングと20分のリスニングを終えて終了。小学校低学年は偉い、授業が終わったら「ありがとうございました」と言える。そしてバイバイと笑顔で画面の向こうの私に手を振ってくれる。

ささっと一服を終えて、

PM20:00 第三回目の英検3級オンラインレッスンスタート

うちの教室は英検3級組が一番多いはずだが出席率はめちゃ悪い。それでも毎回参加してくれる生徒がいるから期待を裏切るわけには行かない。まるっきし英語がわからない英検5級の初歩からうちで英語を習い始め今では3級取得真っしぐらの生徒。私のレッスンも慣れたものでいつも通りのペースでテンポよくレッスンが進む。2年前に初めてオンラインレッスンを受けた時と違い年齢を重ねた生徒も思春期、以前のような無邪気さは見せない。少しばかり大人になった雰囲気で親の助けもなく画面と睨めっこをしているのだろう。口数も少ないが、わからない箇所はしっかりと聞く癖がある。それでもたまに笑って話す声や顔が見れることが私には嬉しい瞬間である。

そして、ちょっとばかり大人になった生徒は「今日は終わり!」と告げると一瞬でZOOMを切る、、。「はや!」と思わず声が出てしまうが、そんな彼らが頼もしい!

PM21:00 第四回目の中高英文法オンラインレッスンがスタート

21:00スタートになると当然だが小学生は入って来ない。きっとあいつら可愛い顔して寝てんだろ〜なと思う。このレッスンには本当は中学生全員に入ってもらいたいが参加は1名、、。

うちの中学生組って、、こんなに人数少なかったっけ?うちってそんなに人気ない教室なのか?と生徒の名簿を見る。いやいや、名前がちゃんとあるじゃねえか、どうなってんだ?と思うがしょうがない、近頃の中学生は何かと忙しいらしい。先日女子生徒に絶対にためになるからオンライン入ってよといったら、「先生、21:00はお肌の手入れがあるから無理!」と言われた。思わず「は?お肌の手入れって、中学生なら必要ないだろ、しかも女子校だからスッピンでいいし気にする必要なくない?」と突っ込んだらその場にいた女子生徒全員にめちゃくちゃ反論された、笑。

男の子は男の子で忙しいらしい、友達とライン電話しながらゲームをするなど、、

いろいろとどうなってんだよ、、と思うが、私自身も中学生の時は友達と夜に学校の屋上に登ってロケット花火をぶっ放して遊んでいた。そう考えたら、なんか何も言い返せない気がしてくるが負けてはいられない。

参加してくれる生徒はいつもクールな優しい少年。うちの教室では彼の英語基礎力で右に出るものはいないくらい真面目に取り組んでいる。今年中学生になったばかりだが、昨年の暮れには高校英文法を学べるほどの成長を遂げた。二人でレッスンを始めスラスラと進み、約30分で予定していた内容が終わる。「どこか不安なところはないかい?」と聞くと「う〜ん、大丈夫」と、そしてレッスンが早めに終わる。

PM22:00 第五回目の英検準2級オンラインレッスンスタート

参加0。は? マジか? と思うが仕方ない。

一人でストーブと教室の明かりを消して家路につく。

とりあえず帰ったらビールを飲もうと思いながら車を走らせ

信号待ちで今日の生徒の顔が脳裏をよぎる。あいつら数年後、どんな学生になるんだろ〜なと考えると自然と嬉しい気持ちが込み上げてくる。

今の努力がいつかきっと役に立つから頑張れ👍

バックミラー越しに自分の髪を見て思う、髪を切りに行きたい。浮浪者みたいな感じになってきたな〜。

でも、久しぶりにサウナもいいよな〜、最近は上野幌のほのかにハマっている♨️

そういえば、

最近は私が元不良だった事は全員が周知の上なので先生の昔の写真見せてと言われることが多々あるので載せよう。

しかし、見て笑ってそっと心に閉まって欲しい。

不良は大変だから絶対に真似しないでほしい、反面教師だと思って。

今の時代、大切な物を守れるのは学びの力だ。

どんなに優れた強い兵器よりも一本のペンが世界を良い方向へ変えると大学で習った。

私が不良として大きく動き出したきっかけは、中学2年生の当時、隣町の中学生の不良が70人くらいで乗り込んできて、5人で迎えて喧嘩をしたことがある。人数に圧倒されて死ぬほど怖かったが腹を括った、自分がやらなきゃ仲間が危ない。心の底から出た言葉は「僕が代表して喧嘩します、一番強い人とやるので、僕が勝ったら終わりにしましょ。」後には引けなかった。仲間を守る。自分が負けても必ず守る。その後、各中学校の不良をまとめるチームを結成してみんなで仲良くしていた。

正直なところ現在の不良のイメージは悪いが、私の時代の不良は割と男気があり義理と人情に熱く、女の子は泣かせない、盗みはしない、薬はやらない、イジメはしないなどルールがあった。何よりも親父世代、近所のおっちゃんたちが怖かったので😅ある程度は礼儀礼節を重じていた。

そして、真面目な同級生にも割と好かれた記憶がある。今でも同級生とは分け隔てなくみんな仲良くしている。

時がたち、不良だった仲間も全員が大人になって真っ当に家庭を持って働いている。今では立派なお父さんになっている仲間が多い。しかし、世の中に迷惑をかけたのは確か、誇れるものではない。夜中にバイクで爆音を奏でて走り、警察にもお世話になった。

一番悔やんでいるのは、母親を何度も泣かせたことが僕の一生の後悔。

10代という青春を無茶をして突っ走り、その代償で親友が亡くなり、お葬式では別れのスピーチを任されて、涙が枯れるほど泣きながら話した。

心が空っぽになり北海道を出たが、心のどこかでずっとGTOの鬼塚英吉や北星余市のヤンキー先生に憧れていた。

そして23歳で学習塾に通い直し大学へ進学した。

不良も本気でやったけど、今は教育が私の本気。

いつしか、生徒の夢が私の夢だと胸を張って言えるようになった気がする。

そして、生徒一人ひとりが私の宝物。

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